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奈良さん作品に会いに行く

Cosmosのお客様ベッド横の壁には、2枚の絵を飾っています。

「この、ちょっと怖い顔した女の子、好きです」

と、お客様にも好評です。

 

奈良美智さんの絵。

日本のみならず海外にも沢山の奈良さんファンがいらっしゃいますよね。私もその1人です。

 

先月末は多くの奈良作品が展示してあるN's YARDに行ってきました。

那須の黒磯にあります。

コーヒーとスコーンやケーキが絶品のSHOZO CAFEも近くにあります。

 

N's YARDは森の中のアトリエで奈良作品に出会える、といった風情の緑多い美術館です。

 

創作時に奈良さんが聴いていたであろう沢山のレコードや、初期から現在に至るまでの作品(大きなキャンバスのものからその辺にあったメモや封筒に描いたものまで)。

また、創作している部屋のジオラマ(カップのコーヒー染みまで忠実に再現されていた…)など、天井の高い白を基調としたお部屋でゆっくり愉しむことができます。

 

館内は撮影禁止ですが、お庭にあるミスフォレスト(頭はモミの木)は撮影可でした。

大きさは2メートル超え。

ごつごつした質感に、思わず奈良さんの創作している手の跡はあるかなーと探してしまいます。

 

 

 

クリスマスも近いので、グッズ販売店ではミスフォレストのキャンドルを買ってきました。

Cosmosの本棚にある、森ガールフィギュアの横に佇んでいます。

 

奈良さん作品を好きな理由は色々があるけれど、1つは、こつこつと自分の世界を作り続けている、ということにあります。

 

ドキュメンタリーで観た奈良さん。

夜中にガンガンと大音量でロックを聴きながら、ガレージのようなアトリエで、散乱した画材と色に囲まれて、黙々と創作をしていました。

何回も何回もキャンバスに色を重ねて、離れて見ては、溜息をついたりタバコを吸ったり…そしてまた筆をとる。

その製作の孤独な道のりがとても心に残っているのです。

私は整体の壁にぶつかると、そのドキュメンタリーの奈良さんをふと思い出します。

正解がない「身体」の深奥に触れる世界で、こつこつと今できることを積み重ねていくしかない、そのことを教えてもらっている気がするのです。