オーダーメイド全身調整における、症状別の改善例です。

 

改善例の共通点として、不調を起こしている原因が患部とは離れている(だから、普通の整体院や医療機関では改善されにくい)、という点が挙げられます。

また、全ての例において、押す、もみほぐす、ストレッチするなどの外的圧力によって「身体を変える」のではなく、優しく触れてゆるめることによって「自発的に身体が変わる」ことにも着目して頂ければと思います。

 

体の痛みや不調が解決されていない方にとって、まだあまり知られていない愉和法という手法を知る参考になれば嬉しいです。

また、繊細に身体を調整する為、日常生活やスポ―ツ、芸術活動で身体の力を最大限に活かしたい方、未病を防ぎたい方にもとても有効です。実際、お体のオーダーメイドメンテナンスとして施術を受けにいらっしゃるお客様も多くいらっしゃいます。

 

 

ケース1は、Cosmosの狩野が、初めて愉和法を受けた時からそれを学ぶに至った経緯を書いたもので、施術者は師である清水龍太氏です。

ケース2以降の施術者は狩野です。

 

 

1.ひどい偏頭痛の原因は足の指の骨折跡にあった。(30代女性)

 

当時、私(狩野)は野口整体や操体法に興味をもち独学で学んでいたところ、愉和の清水氏のHPにたどりつきました。

HPに書いてある愉和法の技術は半信半疑、「触るだけで、体が変わる?ウソだ~」と思っていました。しかし、飛行機や新幹線の距離を意に介さず、原因不明の痛みや体調不良を抱えたお客様が清水氏のもとを訪れるのです。とにかく自分自身も施術を受けてみないと何もわからないな、と思い、横浜市東戸塚に足を運びました。

 

場所は看板など1つもないマンションの1室。私だけでは不安なので、夫も同行です。しかし夫は超理系人間の為、何事にも根拠や筋道がないと納得しないタイプ。愉和法については全く興味をもっていませんでした。

当時、私はひどい偏頭痛に悩まされていました。原因は全く不明で、気圧の変化や体調の波によって急に起きるので、頭痛薬が手放せない状況です。痛みがある時は目の奥が拍動し、音や光にも過敏になり、ひどい時は嘔吐するほどでした。

 

清水先生にそのことを話すと、「頭痛は足から来てることが多いですよ。」と一言。

言われてみれば、私の偏頭痛は右足薬指を骨折した後から始まったような気がします。でも、“頭痛が足から”なんて聞いたことがありません。

施術が始まると、先生はサーチするように体の数箇所をそっと触っていき、「うん、やっぱりこの足指から来てるね」とポツリ。やはり骨折した右足薬指が原因だと言うのです。そして、その足指をどうするかと言うと、角度を調節しながらそっと触っていくだけです。しかも目をつむってる…。

この状況はかなりアヤシイ、というか胡散臭い感じです。ど、どうしよう…と思っていました。

 

しかし時間が進むにつれ、体が少しずつ変化していくのを感じるのです。先生は足指だけではなく、膝や仙骨などもそっと触っていくのですが、徐々に「何かがゆるんでいく」といったはっきりした体感が私の中に起こっていきます。下から上へその体感は続き、最後に目の奥の方がゆるんで、大きく広がる感じがしました。逆に、「今まで目の奥の方がこんなに締め付けられていたのか、そりゃ痛いよね…」ともしみじみ思いました。

施術が終わり、立ってみると体の不要な力が抜けて、立つ、歩く、という動作がとても軽く、楽に行えます。また視界が大きく広がりました。

 

夫も施術を受けたのですが、何十年来痛んでいた腰の特定の部分(押されると電気が走るように痛む)が1回の施術で痛まなくなったとのこと。「原理は分からないし、腑に落ちないが、痛みが無くなったという現実がある。」という感想でした。

私もその後、軽いだるさが出たものの、吐くほどひどい偏頭痛は1回も出ていません。

 

施術後、私は清水先生に聞きました。

「先生は何をやったのですか?手から何か出てる?超能力ですか?」

先生は、

「超能力とか、気功とか、ハンドパワーとかでは一切無いです。体からの流れを読んで、それに適うように手をあてていけば、体の方が勝手に整っていくんです。」

 他にも色々聞きましたが、とにかく、何か気を送ろうとしたりハンドパワーを送ろうとしている訳じゃなく、むしろ、どちらかと言えば、一歩引いた姿勢で、身体をよく観察し、必要な箇所に手をあてているだけである。訓練すればほとんどの人が出来るようになる、というのです。

 

私は、このことを信じてみよう、できるようになるかは分からないけど教えていただこう、と決意しました。

その後、先生に教えを乞い、東戸塚に通い、何度も何度も失敗を繰り返しながら、練習を重ねました。

それはとても充実した時間であり、体に対する新鮮な驚きや信頼を培った期間でもありました。

 

愉和法の手法を知った今、私の使命は少しでも多くの皆様に知って頂き、自身の体の痛みや不調を軽減し、体と調和して頂くことだと思っています。 

少し長文になってしまいましたが、皆様が愉和法をイメージしたり、施術をうけてみようかな、と思うきっかけになればと思っています。

2.起床時の腰痛と慢性的な疲労感…原因は骨折跡とお腹にあった。(30代女性)

(画像は施術イメージです。)

 

症状:朝、起き上がる時の腰痛が辛い。また、慢性的に感じる疲労感と、左手を上げた時の肩の突っ張る感じが気になる。

 

施術:カウンセリング時のお腹の固さと、幼少時の左脛の骨折跡に着目。

施術は左足人差し指の先から調整スタート。調整を進めていく内に、脛の骨折跡によく反応するところがあった為、そこを念入りにゆるめる。

その後は、足の人差し指と骨折跡を起点に、お腹の固さをほどき、また左手の小指からも反応があった為、そこから肩~全身を調整。

左半身が整ったところで、ご本人から「体の力が抜けた感じがする」と感想を頂きました。

 

右も手指から、肩、お腹を念入りに調整。

施術直後は「体の余分な力が抜けて、脱力感がある。また、呼吸をするのが楽(深く吸える感じがする)になりました。」とおっしゃって頂きました。

また、1か月後にお体の調子を伺ったところ、

「施術してもらってから1か月経ちますが、あれから、起床時の腰痛が無くなりました。また、寝ている時の歯ぎしりと慢性的な疲労感がとても改善されました。」と報告下さいました。

 

私は、施術で1度も彼女の腰を直接揉んだり、押したりしていません。

お腹の固さは腰痛や慢性的疲労感に直結している為、お腹をゆるめることによって、それらが改善された例です。

 

3.肩こりと原因不明の気持ち悪さ、倦怠感…手の中指と肋骨を調整すると楽に。(20代女性)

 

症状:肩と首が重く、気持ち悪さと倦怠感が続く。お腹の気持ち悪さがある為、あまり食べられない。

 

施術:1度目の施術後、あまり体感に変化はなかった。その後、整形外科に行き肩は湿布や電気治療をした。気持ち悪さについても、医者で腹部エコーや胃カメラで原因を探したが、軽い胃炎以外、問題は見つからなかった。

でもずっと気持ち悪さや倦怠感、ふらつきが続いたので、また来店下さったとのこと。

 

気持ち悪さについては、左手の中指から胸筋のこわばり、また、肋骨下側を念入りに調整する。

左手中指に引っ張られるように胸筋がこわばり、胸筋の硬さが肋骨の動きを悪くしている。さらに肋骨の動きが悪いと呼吸も浅くなり、胃も圧迫されて動きが悪くなってしまう。

施術を重ねるごとに、胸が開き、呼吸がしやすくなっていった。

また、施術中は胃がグルグルと動きだす音が聞こえることも多くあった。3回の施術で、気持ち悪さがほとんど無くなり、食欲も戻る。また、仕事で疲れはするものの、異常な倦怠感はとれた。

また、首・肩こりも右側の頭部のこわばりをゆるめて、改善されてきている。

 

「仕事などのストレスでずっと気持ち悪いのかと思ってました」とご本人はおっしゃっていました。確かに、身体にストレスや負担がかかるとみぞおち付近が固くなるので、原因としてはゼロではないでしょう。お医者様も腹部エコーや胃カメラで大きな問題が無ければ、ストレスや精神的な理由を挙げるしかないと思います。

 

でも、彼女の場合はまず、左手中指の小さなこわばり、そしてそこから連動して、胸筋と肋骨下側をゆるめていかなければ、気持ち悪さはとれなかったと思います。

また、お腹の固さから来る強い倦怠感も、始まりは中指の小さなこわばりです。

 

治療院や医療機関では、このような患部と離れた不調の原因を探すことは困難です。当たり前ですが、患部を検査して、その結果に基づいて治療していくのが治療院や医療機関の役割ですし、それで多くの人が救われているのです。

またその一方で、彼女のように「どこに行っても、不調がとれない」と悩み、お身体に不安を抱えているのも多くいるのも実情です。愉和法での施術は、そのような方の光明になるものと思っています。

 

4.下あごのずれと聞こえづらさ、見えづらさ…原因は昔の突き指にあった(20代男性)

 

症状:下顎がある日めりめりと異音をたてて、左側にずれた。その直後から全身に不快な症状が広がり、右側で見たり聞いたりしづらくなった。

また、慢性的に右半身は思うように力が入らず、動かしづらい。

 

施術1回目

まず左側頭のこわばり(右側での見聞きがしづらいので、左の目と耳を酷使した為と思われる)から、左半身を調整。

また、右側は手の小指(昔の突き指跡で、第1関節が薬指側に曲がるように少し変形している)に強い拘縮あり。

そこを念入りに調整していくと、ずれた下顎が元に戻る向きにうねるような体感がご本人につく。

実際、施術後は左にずれた顎が完全ではないが、元の位置に修正された。

また、ずっと動かしずらかった右半身が「ようやく自分の体になってきた感じ(思うように動くようになってきた)」とおっしゃって頂けました。

 

施術2回目

1回目の施術直後はとても調子が良く、久しぶりに運動したいと思えるくらいだったそう。そこから数日後、精神的な負担があり、体のバランスが崩れてしまっている。顎もまた少し左側にずれている。

 

左半身は、力の入っている耳後ろのこわばりと、連動している手の薬指をゆるめて調整する。

右半身はやはり突き指跡の手の小指第1関節を中心に念入りに調整。

 

施術後は、顎の位置が元の位置にきちんと修正された。

また、見る・聞くという動作が難なくできるようになっている。

全身のバランスが整えられて、呼吸が楽にできる(特に深く吐ける)ようになったとのこと。

 

今回のケースは、右手小指の突き指跡がいかに体のバランスを乱していたかがよくわかる例です。

突き指跡や骨折跡などの古傷は目に見えないレベルですが、その場所の筋肉にこわばりがある為、そこに付随する筋や骨格をその古傷に向かって引っ張る力を生み出します。

 

この男性の場合は、右手小指に向かって常に腕や肩が引っ張られる力が働いていた為、右半身が左に比べて慢性的に動かしづらい状態だったのです。

その左右の不均衡である状態を長年続けた結果、知らず知らずの内に左側を酷使してしまい、左頭部の過緊張から下顎が左にずれ、日常生活を営む上で欠かせない見聞きする動作さえしづらくなってしまっていたのです。

学生時代の部活でバスケットボールをやっていたせいか、突き指は日常茶飯事だったそうで、この方は私が指摘するまで右手小指の突き指のことは忘れられていました。

忘れられていた古傷にそっと触れることで全身が整うとは、体は面白いものです。

 

5.土踏まずの腫れと痛み…後頭部のこわばりをほどいて改善(30代男性)

(画像は施術3回目のものです。土踏まずの腫れもひき、痛みがほとんど無くなりました。)

 

症状:立ち仕事の繁忙期に、右足の土踏まずが腫れて痛くなった。特に起床時、ベッドから降りる時に激痛が走る。

症状としては、足底筋膜炎ではないか、とのこと。

仕事の時はなんとか堪えているが、体重をかけないようにして常に右足をかばっている。

 

施術:1回目は右手の人差し指(古い突き指跡)と足指を中心に施術。肩の可動域が広くなり、動かしやすくなった。また、膝の曲げ伸ばしは楽になるが、土踏まずには特に変化は見られない。

 

2回目の施術では、前回同様、右手人差し指を調整した後、後頭部にある1点のこわばりをほどく。その後頭部のこわばりと、首、腰、膝、足と対応してほどいていくと、土踏まずの腫れが小さくなり、痛みも軽減された。

また、日常生活で常に右側の腰痛を気にしていたが、それが無くなった、とのこと。

 

3回目の施術の初め、2回目の施術直後から時間が経つごとに、土踏まずの症状が良くなってきていることを嬉しそうに報告して下さいました。今回も後頭部のこわばりと右の腰、足首、患部を対応させてゆるめると、土踏まずの痛みはほとんど消失した。

腫れもほんの小さなしこり程度になった。

 

この男性は後頭部に直接の打撲を負った記憶はありませんが、学生時代にスクーターに乗っていた際に事故に遭ったことがあります。上半身から強く地面に叩きつけられた衝撃が後頭部のこわばりを生み、事故から何年も経っているのにも関わらず、ひょんなきっかけで土踏まずの腫れと痛み、という形で表出したのだと思います。

このように過去の事故で体に受けた衝撃が、離れた部分の身体症状として出ることはよくあります。(一般的にあまり認知されていませんが)

また、この男性のように複数の怪我の経験をされていると、1度の施術だけではどうしても患部の原因までたどり着けないこともあります。

ただ、身体の言い分を聞いてその順番に調整していくと、隠された不調の原因にたどり着くことができます。

不調をおこしている部分とその原因となっている所が離れていることはよくあるので、驚かれることもしばしばです。

6.重くだるかった腰痛が、足の調整で楽になった。(40代女性)

 

症状:常に張るような肩こり、重だるい腰痛がある。既往症として、腰椎ヘルニアがあるが、治っているものの、慢性化した腰痛に悩む。

 

施術1回目

体の左側の症状が特に気になる、とのことで左の足指先、手の指先を中心に全身調整。

肩がとても軽くなり、よく動くようになった。また、立つのが楽になった。しかし、腰痛はまだ気になる、とのこと。

 

施術2回目

前回、特に気なると言っていた左側からのスタート。前回よりも体の変化が良く、施術の通りやすさを感じる。

右側は足指、鼠径部(そけいぶ)を念入りに調整。

施術後、腰が驚くほど軽くなったそう。いつも腰をかばって動いていたのがウソのようだとおっしゃっていました。腰が痛いから、腰だけなんとかしようと思っていたけど、足の指と足の付け根(鼠径部)を調整しないとダメなんて不思議ね~、面白い!との感想をいただきました。

 

7.手首から親指までの痛みが、頭の調整で楽になった。(60代女性)

 

症状:右手の親指の付け根から手首までがつるように痛い。湿布を貼ってもあまり効果が無く、利き手なので生活に支障が出て困っている。

 

施術:右の頭頂骨の一部から、調整をスタート。施術中は、足の方まで何かジンジンするような、あたたかいものが通っていくような感じがするとおっしゃっていました。

頭部から、首、肩、手首と調整後は、痛みが嘘のようにとれていたとのこと。

特に頭を打ったり、外傷を負ったことは無いが、ヘアピースを常に着用してらっしゃるそうで、着脱の際の留め具の衝撃が頭部にこわばりを生み、そこから手を引っ張って痛みを生じさせていたのではないかと推測します。

8.お腹の皮膚のぴりぴりした痛み…手指の関節をほどいて改善。(30代男性)

 

症状:右のお腹のおへその横の皮膚がぴりぴりと痛む。服がこすれるだけで痛いので、常に気になる。

赤い発疹などは出ていないので、皮膚科にはまだ行っていないが、帯状疱疹の初期症状ではないかと思っている。

 

施術1回目

右足の指と右手の指、肩を中心に調整。調整後は、右ひざがよく曲がるようになる。また足首と肩の可動性が広がり、軽くなった感じはするが、皮膚のぴりぴりした感じは治まっていないとのこと。

 

施術2回目

右手指からの調整がスタート。特に人差し指の第1関節によく反応するところが見られ、そこを念入りにほどいていく。

手首、肩、鎖骨、腹部と施術は進み、調整後はお腹のぴりぴりした痛みが一切無くなる。

痛んでいたお腹の患部はとても柔らかくなっており、施術後数か月経った現在も、痛みは全く無い。

 

この男性は学生時代にバスケットボール部に所属しており、人差し指は何度も突き指を繰り返したことがあるとのことです。

過去の指の古傷が、遠く離れた皮膚症状として出た興味深い例です。

また、施術をする上で、体の観察箇所および施術箇所が、関節1つ間違えていても効果は出なかったでしょう。そのような意味では、施術者(狩野)にとっても大変勉強になった1件です。