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整体練習会

ベンガレンシス(観葉植物)の若葉。

小さいのにエネルギーに溢れていて、つやつやしている。

若葉も人間の赤ちゃんと同じだ。

 

6月3日に整体の練習会で練馬へ行った。

愉和法を学んだ有志で集まり、技術を高め、互いの身体を施術し合う。

 

数年前から同じメンバー間で身体を見ているので、それぞれの身体の変化や反応を見るのがとても面白い。

また、それぞれが身体への造詣が深いので、情報交換する場としても、かなり為になっている。

 

ところで私は、整体後の好転反応(施術後の身体の反応。弛緩、排せつ、炎症、だるさなど人によって反応は違う)はあまり出ない方だ。

身体はかなり楽になったり、痛みやつっぱり感がとれたり良いことづくめで、だるさや痛みなどの不具合はほとんど出たことがない。

あるとしても、翌日、少し筋肉痛かな~?、くらいだったり、ちょっと眠くなる程度だった。

 

ところが今回は違った。

 

整体を受けている最中、私は身体が勝手に動くタイプなのだが(野口整体的に言うと、自動運動、活元運動といいます)、今回も操法が進むにつれて骨盤やら膝、肩関節、指先などが意識せずとも勝手に動いていた。

 

もちろん、施術をする側が意図的に身体を動かそうとしている訳ではない。

愉和法の整体は押すことも揉むこともなく、触れるか触れないか程度の圧で、優しく必要な箇所に触れるだけである。

 

私の身体に起こる自動運動の多くは、外側に円を描くように動く。

指先や肩関節、肩甲骨周辺が円運動するのと同時に身体のあらゆるところが調節されているのが分かる。

緩むべきところは緩み、引き締まるところは締まり、身体が再構築されていく。

 

しかし施術が進み、左側頭部を施術されている時、自動運動が鈍くなった。

受けている最中の体感も重ーく鈍い感じで、身体が変化するのを怖がっているような不思議な感じだ。

そのまま続けていると、トンネルの中で耳抜きをする時のようなパチンという音が耳の中で聞こえた。

しかも、それが続くので、耳の中がずっとパチンパチンと音をたてている状態だ。

顔の皮膚もあちこちが動いたり、胸鎖乳突筋がぐっと伸びる感じがしたり、とてもにぎやかな状態が続き、そしてゆっくりと収束していった。

 

 

施術後はすっと立ちやすく、身体は軽く歩きやすくなって、それはいつものことなのだが、左側の頭部から顔のこわばりがほどけてしまったことに関して、何故か少し喪失感を抱いた。

整体練習会メンバーのKさんは、「身体の古~いこわばりがほどける時に、私もそうなったことがあります」と言ってくれたのだが、喪失感は残り、内面の整理をするのに、少し時間を要した。

 

 

その後、おしっこが大量に出たり、あまり食欲が出なかったり、全身筋肉痛のような痛みとだるさ、眠気が2日ほど続いた。

体重も一時的に1.5キロ減った。

普段の生活の中で、できるだけ身体に負担なく過ごしていたら、ある日、憑き物が落ちたようにまたふっと身体が軽くなった。

初めて、好転反応というものを数日かけて経過した良い経験だった。

 

野口晴哉氏の『治療の書』の中で、「人の生くること建設あり 破壊あり。(中略) 建設と破壊の調和ありて人の生 保つを得る也。」というフレーズがある。

好転反応も生きる為の破壊と建設の経過かと思うと、身体の持つエネルギーをとても頼もしく思う。