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Cosmos的昆虫観察②

 

夏になると、ホームセンター等でカブトムシが売られている光景を目にします。

田舎育ちの私にすると、虫を「買う」のはとても違和感があるのです。

 

虫はただそこに居て「見る」ものか、目的があって「捕まえる」もの。

 

最近、4歳の息子は昆虫図鑑とその付録についてきたDVDのお陰で、カブトムシやクワガタムシに興味津々なのです。

ただやはり、虫を買うのはちょっと…

そこで母である私は、近くの公園へ、夏の虫を探しに行ったのでした。

 

私は早朝散歩をするのが日課なのですが、散歩コースの中にその公園はあります。

秋になるとドングリがたくさん落ちているので、夏の虫が集まるクヌギやナラの木があるだろうな、と思ったのです。

しかし、虫取り網も虫カゴも持ち合わせていません。

スーパーマーケットの小さなビニール袋を2つという、究極の軽装でいざトライです。

 

時間は朝5時半。

田舎なので早起きの方が多く、ちらほらと犬の散歩をする方やウォーキングのおじいちゃんおばあちゃんがいらっしゃいます。

小さな雑木林の中に遊具が置いてある、というような公園なので、クヌギ、ナラの木、サクラなど沢山の木があります。

1本1本見たり、軽くゆすぶったりしてみますが、なかなか目的の夏の虫は見つかりません。

 

半分くらい過ぎた頃でしょうか、小さな、コロン、という音が不意に聞こえました。

振り返ると、小さめですが、ノコギリクワガタが落ちていました。

仰向けでばたばたやっているところを、さっと捕獲。

これぞ棚からぼた餅、木からノコギリクワガタ。とてもラッキーでした。

 

しかし、この後は苦戦を強いられます。

ほぼ全ての木を1本1本見ていきましたが、全然見つかりません。

もう帰ろうとしたその時、木の根元の穴に、虫のお尻を見つけました。

カナブンかなーと思って引っ張り出してみたら、頭にツノが!

こちらも小さめですが、最後の最後にカブトムシを捕まえました。

 

そーっと2匹を持って帰り、起きてきた息子に見せたら大喜び!

最初は触るのを怖がっていましたが、優しくてのひらにのせてあげると、そこからは慣れていきました。

 


 

その日の内にホームセンターで虫の家を2つ、おが屑やのぼり枝、昆虫ゼリーを買ってきて、毎日観察です。

 

夜行性なので、昼間は2匹ともおが屑の中に潜って寝ています。

カブトムシは大食いで、昆虫ゼリーをよく食べます。

ノコギリクワガタの方は少し警戒心が強く、2日目まではハンガーストライキを行ってましたが、やっとゼリーを食べてくれたので一安心。

 

クワガタはオオクワガタなどは数年生きることもあるのですが、ノコギリクワガタやカブトムシはひと夏の寿命だということです。

天寿をまっとうできるように、大切に見守っていきます。